鳥取大学工学部附属

地域安全工学センター

HOME     センター概要     メンバー     お問い合わせ
安全・防災部門  社会システム部門  情報システム部門

 インターネットやスマートフォン、ソーシャルメディアなどの登場で次々と私たちの生活を変えている情報技術は、これまでにない形で人と人を繋げたり人に情報をもたらしたりしており、使い方次第で地域社会の安心、安全を支える重要な手段となります。しかしながら次々と登場する新しいサービスは都市生活を前提としたものが多く、地方での暮らしに必要とされるサービスの提案や、地域を支える高齢者にとって使いやすいインタフェースの提供などは、これからの課題となっています。

 地域安全工学センターの設立以前から、私たちは地域の公共交通利用支援システム「バスネット」の研究開発や運用を通して、公共交通を必要とする地域住民の方がより便利にバスや鉄道を利用できるような情報提供を目指してきました。バスの路線や本数は最盛期から大幅に減っていますが、情報提供によってその利便性を向上させる余地はまだあると考えられます。これまで、バス停間の徒歩移動を考慮した乗り換え経路の探索技術の開発や、大学発ベンチャーである日本トリップ有限責任事業組合の設立などを通して、地域交通の利用者が必要とする情報の継続的な提供を、技術と制度の両面から実現してきました。

 情報システム部門としては、これまでのバスネットの研究をベースに今後も研究を進めていきます。GPSを用いて正確にバスの位置を把握し、雪や渋滞で遅れても不安を感じることなくバスを利用するためのバスロケーションシステムの更なる改良、スマートフォンとソーシャルメディアという最新の情報環境に対応することで、これまでバスをあまり利用しなかった人へも利用を促進するサービスの開発、バスネットの利用履歴から公共交通利用者の意図を探り出し、サービス改善に繋がる情報を探るデータ解析技術の研究などを進め、情報技術による地方公共交通のサービス向上の可能性を追求しています。